広い空間をオフィスとして利用する場合、用途に合うようにスペースを仕切るのが一般的です。
仕切ることによって動線が定まり、ストレスの軽減にも繋がります。
使い勝手の良い空間を作り出す際、間仕切りとして用いられるのがパーテーションです。
パーテーションは、使い方次第で空間に洗練された印象を与える効果も発揮します。
そこで、仕事効率アップに繋がるオフィスの間仕切り術について解説します。
パーテーションの最大の特徴は、移設が出来る事です。
オフィスでは社員の増員等によって、レイアウト変更や移転といった事が数年に一度から数回起こります。
そういった時、オフィスをパーテーションで間仕切る事で、必要に応じて壁を移設する事が出来る為、レイアウト変更の度に既存の壁を解体・廃棄をして新しい壁を建てるよりコストを抑える事が出来ます。
つまり、オフィスの間仕切りをパーテーションで建てるだけで、コストカットする事が出来るのです。
内装デザインとして壁にクロスやタイルを貼りたい場合は造作壁がお勧めですが、特にそういった希望が無い場合はオフィスの壁はパーテーションで建てる事ががお勧めです。
オフィス空間には、パーテーションによる目隠しや動線づくりが必要不可欠です。
ただし、どのようなパーテーションでも置けばよいというわけではありません。
間仕切りは平面ではなく、空間で考えることが重要です。
パーテーションはどんな高さのものを選んで配置するかによって、設置場所が同じでも全く違う印象になります。
確かに、高さが高いものを選んでおけば視線や音を遮る効果は抜群です。
壁の役割をするので、動線もはっきりするでしょう。
しかし、高さが高すぎると周囲とのコミュニケーションがとりづらくなるので要注意です。
特に、オフィスのデスク周りの間仕切りは、座って作業をしているときには目隠しになり、立ったときにはコミュニケーションをとりやすい高さに止めておくのが適当です。
コミュニケーションのとりやすさを重視してローパーテーションを選ぶようにしましょう。
部署間を仕切るパーテーションも、ハイパーテーションを選ぶか、ローパーテーションを選ぶかによって大きく印象が変わります。
他の部署とのコミュニケーションよりも秘密保持というのであればハイパーテーションでもかまいませんが、他の部署とのコミュニケーションが必要であればローパーテーションを選んでおいた方がよいでしょう。
ラックやロッカーを間仕切りにすると収納も兼ねられて、スペースを有効活用できます。
また、ストレス緩和を重視するなら植物パーテーションなどもよいでしょう。
同じ広さの部屋でも同じ使い方をするとは限りません。
平面で区切った場合には同じでも、いつ何に使うかによって、そこに設置するのに最適なパーテーションは、高さも材質も違ってきます。
つまり、オフィスのパーテーションは、用途にあった高さや素材を選ぶことがとても重要なポイントになるということです。
たとえば、会議室などプライバシーを確保したい部屋は、閉鎖性や遮音性を重視して材質を選びます。
そのため、選ぶならハイパーテーションがよいでしょう。隔離した空間を作り出すことができ、音も適度にシャットアウトできます。
同じ広さの空間でも、イベントなどのためにスペースを区切るのであれば、後で移動することを考えて、パーテーションはついたて式のものを選んでおくと便利です。
イベントが終了したらすぐに撤去・移動ができるので、時間の無駄を省けます。
また、天井まであるパーテーションを設置するときは、照明やスプリンクラー、空調など天井についている設備の位置確認もしっかり行うことが大事です。
部屋を囲ってしまう場合には、消防法の基準についても確認するようにしましょう。
何のための空間を作り出すのか、どの程度の遮音性や密閉性が必要なのかという点をよく考えて、高さや材質などをしっかり選ぶことが大切です。
パーテーションを用いると、オフィスなど広い部屋の間仕切りが簡単にできて便利です。
配置や種類を考えるときは平面で捉えず、空間を意識して選ぶようにしましょう。
座ったときと立ち上がったときではパーテーションから受ける印象が大きく違うので、どういう体勢でスペースを使うのかということもよく考える必要があります。
閉鎖スペースを作るパーテーションであっても、圧迫感なく過ごせるものを選ぶことはとても大事です。
パーテーションは素材や種類が豊富なので、自己判断が難しい場合は一度専門業者に相談してみるのがおすすめです。スムーズに理想の空間を手に入れることができ、より早く本来の目的に集中することができるでしょう。