パーテーションに様々なタイプがありますが、大きく分けると「ローパーテーション」と「ハイパーテーション」の2種類があります。
ローパーテーションはミーティングスペースやデスク周りのプライバシー確保に最適です。
一方、ハイパーテーションは空間管理や防音に向いています。
この記事ではローパーテーションとハイパーテーションの違いについてご説明します。
ローパーテーションとは、上下が固定されていない移動可能なパーテーションのことです。
オフィスではプライバシーの確保を目的に用いられます。
1枚で使えるものと複数のパネルを連結して使うもの、折りたたんだりパネルを外したりして収納できるようなものなど種類が豊富です。
バリエーションが豊富で、用途に合ったものを選びやすい分、用途をはっきりさせてから選ぶことが重要なポイントになります。
ローパーテーションを用いる最大のメリットは、コストをかけずにプライバシー確保ができることです。
作業に集中しやすい「デスク環境」を作るケースを例に使い方を見てみましょう。
周囲のデスクとの間に衝立のように置くなら、デスクがどのように配置されているかによってパーテーションの配置が違ってきます。
正面にだけデスクがあるなら正面にパーテーションを置くだけで済みますが、左右にもデスクがあるならコの字型の配置が必要です。
また、どの程度プライバシーの確保が必要なのかによって、最適な高さも違ってきます。
そのため、ローパーテーションを選ぶときにはどこに置きどんな高さのものが必要なのかという点がとても重要になるというわけです。
ローパーテーションは、ちょっとしたミーティングスペースを作るのにも最適といえます。
執務室の片隅にテーブルと椅子を配置しただけでは、周りが気になって話に集中できないこともあるでしょう。
その点、周りをL字型やコの字型にローパーテーションで囲めば、適度にプライバシーが守られ話しやすくなります。
コストが安く、オフィスでは活用の場面が多いローパーテーションですが、もちろんデメリットはあります。
密閉空間を作るのには向いていないため、防音性には欠けるという点です。
視界を遮って、適度にプライバシーを確保するという使い方が適していますが移動や取り外しがしやすい分、安定感にかける点もデメリットです。
常設の密閉した部屋を作るなら、ハイパーテーションを選んだ方がよいでしょう。
ハイパーテーションとは、天井や床などに固定されているパーテーションのことです。
移転や改修をする際には取り外して再度使用することは可能ですが、通常は固定した状態で使用します。
そのため、ローパーテーションとは違い、簡単には動かせないという点が最大のデメリットです。
しかし、それは同時にメリットでもあります。簡単に動かすものではないため、しっかりと固定でき、丈夫な空間管理用の壁として利用が可能です。
オフィスでは、ただ空間を隔てるのに用いるケースと部屋として独立した空間を作るケースがあります。
ハイパーテーションの最大のメリットは防音性の高さです。
床から天井までパネルを取り付けることができるため、四方を囲んでしまえば音が漏れにくくなります。
パーテーションに使用する素材を工夫すれば、遮音性をさらに高めることも可能になります。
また、ハイパーテーションの特徴をうまく活用すれば、セキュリティー強化を目的にした部屋づくりも可能です。
出入り口に扉を設けて、電子錠などを取り付ければ、出入りできる人を限定することが可能になります。
柱で固定しますが、天井まで同じ素材で壁を作ることも、途中にすき間を入れることもできます。
壁は複数の素材で組み合わせることもでき、素材によって視認性を高めることも反対に斜視性を高めることも出来ます。
作り付けの壁と同様にスイッチや配線も組み込めるので、一般的な壁と同じ感覚で捉えて問題ありません。
素材はスチールとアルミの2種類が広く使用されています。設置の際にはどちらを選ぶかが重要なポイントになるでしょう。
防音性に関してはスチールパーテーションがおすすめです。
アルミ素材にも遮音性はありますが、スチール素材ならアルミよりも高い防音性能があり、会議室のような話が外に漏れるのを防ぎたい場合はおすすめできる素材です。
アルミ素材はコストを低く抑えることができます。もちろんアルミ素材にも遮音性はあるので部屋としての機能はあります。
ハイパーテンションを選ぶときはどのような目的で使用するのかをしっかりと定めてから素材を選ぶと良いでしょう。
目的がしっかりと定めることでパーテーションに求める機能が見えてきます。
目的に合わせてパーテーションを選ぶことが重要となります。
オフィスで使用するパーテーションは「ローパーテーション」か「ハイパーテンション」のどちらかになることが多いです。
パネルの違いはパネルの高さだけの差ではありません。
主要目的が「空間管理」か「プライバシーの確保」か「移動可能」か「収納可能」かといった様々なシチュエーションが想定できます。
そのため、パーテーションの場合は大は小を兼ねることはありません。
たとえば、デスク周りにプライバシーを確保するためにパーテーションを置く場合を考えましょう。
ローパーテーションなら、適度に視界を遮りつつ周りとのコミュニケーションも確保できます。
それに対してハイパーテーションだと、圧迫感と疎外感が強くなり作業効率が下がってしまう可能性があります。
さらにコミュニケーションの低下にも繋がる可能性もあります。
応接スペースを作る場合も同様です。
ハイパーテーションで部屋を作れば秘密の話もできますが、ローパーテーションでは話が外部に漏れてしまいます。
オフィスのレイアウトを考える際はローパーテーション選びのポイントや、ハイパーテーション選びのポイントを踏まえた上で、使用目的に合わせて決めるとよいでしょう。
もし、使用目的は決まっているが適切なパーテーショが分からない場合は一度専門業者に相談してみるのも一つの手段です。
より良いオフィスづくりには適切なパーテーション選びが欠かせません。
それぞれの特性を使いこなして快適な空間を作りましょう。