同じ間取りのオフィスでもパーテーションの使い方ひとつでまったく異なった空間に見せることができます。
オフィス向けのパーテーションにはいろいろな素材のタイプがあるため、用途に合わせてうまく使い分けをするのがおすすめです。
日本で初めて販売されたパーテーションはアルミ素材だったといわれています。
このことからアルミは、古くからパーテーションにぴったりの素材として注目されていたことがわかります。
アルミタイプのパーテーションの特徴は、軽くて丈夫なことです。
アルミといえば、空を飛ぶ飛行機の本体にも使われている素材ですから、間仕切りに使う分には軽さも丈夫さも申し分がないといってよいでしょう。
そのうえ、不燃認定のとれたアルミパーティションもあるので、木製や布製のパーテーションと比べると耐火性にも優れており、高層ビルにも設置する事が出来ます。
軽量のアルミパーティションは、レイアウトの変更が必要になったときでも楽に動かせることが出来、工事も比較的短時間で完了出来ます。
また低コストなので多くの枚数が必要なときでもかかる費用を低く抑えられます。
そのため、部署を区切る背の低いローパーティションの素材としても、エントランスや会議室を区切る床から天井までのハイパーティションとしても、どちらにも適した素材といえるでしょう。
デザイン性においても、一昔前まではアルミパーティション=古めかしい・かっこ悪いというイメージが先行しておりましたが、最近はデザイン性に優れたカラーパネル等も増え、デザインオフィスの中にも取り入れられるようになりました。
費用を抑えながらもお洒落なオフィスにしたい場合、アルミパーティションはぴったりな素材といえるでしょう。
ガラスタイプのパーテーションは、視認性の良さや採光性の高さが持ち味です。
間仕切りを置いてスペースは区切りたいけれど、「中に誰がいるかはわかるようにしたい」というような場所に用いると重宝します。
例えば、休憩室の壁に用いれば、しっかり周りを囲みながらも閉鎖空間にはせずに済みます。
デザイン性に優れたパーテーションが多いので、明るくお洒落なオフィスにしたいときにおすすめです。
下の部分をスチールや木などにして、上の部分にガラスタイプの素材を配置すれば、圧迫感を減らして部屋を仕切ることもできます。
ガラスタイプの素材のなかでは、ローパーティションはアクリル・ポリカポネートを用いたものが人気です。ハイパーティションでは、透明なガラスに曇りガラスシートやインクジェットシートを貼るのが人気です。
また、ガラスの他にもメッシュ状の細かい穴がたくさん開いているメタルパンチングのボードを用いたもの等もあり、デザイン性が高く、間仕切りながら間仕切られていることを感じさせない他の素材にない魅力があります。
倒れた時などの安全性等を考慮するとガラスタイプの素材はハイパーテーションがおすすめです。ローパーテーションの場合は、建て方等を一度メーカーに確認することをおすすめします。
高級感がある分ガラスは高価なので使用すると価格が少し高くなりますが、ポイントを絞って配置すると華やかなオフィスを演出することが出来ます。
スチールタイプの魅力は丈夫さと耐火性、そして遮音性です。
ハイパーテーションに用いるときには、コアや裏打ちに石こうボードやグラスウールなどの不燃材・吸音材を使用して設置出来るので、精度の高い耐火・遮音パーティションの種類が豊富です。
デザイン性としては、柱を見せずに設置できるため、どのようなオフィスにもマッチしやすく高級感のある素材です。その為、デザインオフィスの内装に多く導入されています。
美しく機能性も高いスチールパーティションは、壁材としては申し分のない素材ですが、その分高コストのため費用が高くなります。
スチール素材をローパーテーションに使う場合は、マグネットが使える点を活かすのがおすすめです。
例えば、掲示板としてもポスターなどを貼りながらスペースを区切るのにも使うという方法で用いると、機能を十分に活かせて便利でしょう。
スチールタイプのパーテーションはハイパーテーションもローパーテーションも壁面がフラットで傷や汚れに強いのでお手入れが簡単です。
ただし、スチールタイプは重くて移動させづらい点がデメリットです。
そのため、スチールタイプのローパーテーションには、軽量化を目的として芯材に樹脂や木を使ったものもあります。
そのようなローパーテーションの場合、ハイパーテーションのような耐火性は期待できません。
耐火性を最重視するのであれば、芯材にも注意して選んだ方がよいでしょう。
オフィスで用いるパーテーションは素材の選び方が重要なポイントです。
アルミ、ガラス、スチールどのタイプの素材をどのように組み合わせるかによって、オフィスの表情がガラッと変わります。
どの素材にもメリットとデメリットがあるため、設置場所や目的に合う素材を見極めて選ぶようにしましょう。
機能を重視するかデザインを重視するか、パーテーションを選ぶときには迷う点ですが、機能性とデザイン性の両方を兼ね備えたパーテーションも数多く出ています。
どのようなオフィスにしたいかをよく考えて、素材の選び方を工夫してみてはいかがでしょうか。