床から天井まで続く背の高いパーテーションを設置するときは、工事に際して注意しなければならないことがいくつかあります。
しかし、デザインやカラーを工夫することによって、オフィスの印象を個性的に変えられるので、効果的に利用したいところです。
この記事では天井までのパーテーションを設置する際に押さえておきたいポイントについて解説します。
パネルの高さが天井まである場合、天井に設置してある照明器具や防火設備、空調などとの位置関係に注意が必要です。
天井までパネルをぴったりはめて完全に閉じてしまうと、壁としてみなされます。
そうなると、消防法で部屋に設置することが義務付けられているものはすべて設置が必要です。
具体的には、煙感知器、誘導灯などが挙げられます。
万が一のときに、設置していなかったり作動しなかったりすると困るものばかりです。
天井まであるパーテーションを設置するときは忘れずに設置しましょう。
また、作業当日、天井までの高さに合わせながら現場でパネルや柱をカットしていくので、工事中は大きな音が出ます。
他のオフィスや店舗などに迷惑がかかることも考えられるので、ビルの管理者と事前に相談して、作業可能な日にちや時間帯を選ぶことが不可欠です。
平日の昼間は音がうるさいから作業はできないという判断になると、夜間や休日に設置工事をしなければなりません。
昼間の工事が可能という判断になったときには、周りのオフィスや店舗などへのあいさつをしっかりしておくことが大事です。
さらに、高くて幅のあるパネルや柱を外から運び入れる為、ビルによっては裏口からの搬入や養生が必要になります。
ビルの管理者と搬入経路や養生の有無についても確認しておくといいでしょう。
ハイパーテーションは、素材の組み合わせやデザインを工夫することによって個性を出しやすいというメリットがあります。
同じ位置にパーテーションを設置しても、どんなパネルを選ぶかによってまったく違った顔になるのが魅力です。
色や柄を変える、透過性の高い素材を組み入れるなど、素材の組み合わせによってこだわりを形にできます。
また、透明なガラスパネルなどを使用することによって、オフィスをより広く見せることも可能です。
空間を分割しても視界は分けないので空間を広く見せることができ、ブラインドと合わせて設置することで必要に応じて視界を遮る事も出来ます。
狭いオフィスは、しっかり天井までパネルをはめてしまうと、より狭く見えてしまうと思いがちです。
しかし、素材やデザインを上手に活かして使用することによって、オフィスの限られたスペースが広がります。
狭いオフィスの場合、限られた空間を有効利用することが大事です。
パーテーションで空間を間仕切りする場合でも、完全に固定してしまうと都合が悪いこともあります。
たとえば、大勢の人が集まるような会議をする機会がめったにない場合、常に会議室にしておくのはあまり得策ではありません。
普段は規模の小さなミーティングルームを複数作っておき、会議のときだけ広い会議室を作ったほうが便利です。
そのような使い方をするなら、天井までのパーテーションはスライド式や折れ戸式を選び、簡単に組み換えや収納ができるようにしておくとよいでしょう。
普段収納しておくことが多いか、組み替えて使うことが多いかによってスライド式と折れ戸式のどちらが便利であるのかが違ってきます。
天井までのハイパーテーションはパネルの面積が大きいので、圧迫感を与えないようにするには選ぶカラーにも工夫が必要です。
圧迫感が少ないのはホワイトなどですが、ところどころ隙間をあけたり素材を変えたりして、視界を遮らないようにする方法もあります。
オフィスを個性的な空間にしたいときには、色だけでなく素材の組み合わせやデザインを工夫すると効果的です。
単なる間仕切りのための壁としてではなく、オフィスのイメージを作り出すものとして意識すると、目的に合う形で個性を生み出せます。
天井まであるパーテーションを検討する際には、今回紹介したような注意点を踏まえたうえで、デザインなどに配慮して設置することが大事です。
床から天井まで続くパネルは面積が広いので、素材やデザインを工夫する余地が十分にあります。
用途に合うように工夫すれば、目に入る面積が広い分、オフィスを訪れた人の印象に残りやすくなります。